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山本豊さんはパリ在住のフォトグラファーです。桑沢デザイン研究所を卒業した後、グラフィックデザイナーとして、ラ・セーヌ、フィガロなど女性誌のデザインをしていました。
以前からフランスが好きで何回も滞在していたのですが、ある時日本からパリに移住することを決め、すでに14年間のパリ暮らしをしています。 |
なぜ日本でグラフィックデザインをしていた人がパリでフォトグラファーになったか?の謎ですが、本人はパリでもグラフィックで仕事を探すつもりだったのですが、向こうの出版社で昔から好きで個人的に撮っていた写真を見せると、いつの間にか「じゃあ写真を撮ってください」という事になったりして、いつの間にか写真が仕事になってしまった、らしいです。
フランスでは主にインテリア雑誌“Marie
Claire Maison ”でインテリアやお料理の写真を撮っています。
イタリアのモード誌でファッションを撮ったり、パリコレの時には毎回Yoji Yamamotoのショーのドキュメントを撮るなど、ジャンルを問わずに素敵な写真が撮れる人です。
(なんとあの“Sarah Moonーサラ・ムーン”の写真を使ったコマーシャルで有名だったブランド“Cacharel”のコマーシャルフォトを撮った、という輝かしいキャリアもあるのです!)
それにしてもキャラクターは特殊です。根っからのバガボンドといおうか、自由人といった雰囲気の持ち主で、良い意味でも悪い意味でも「妥協」をしない人です。
そんな人なので仕事で撮影をお願いしたりすると、それはもう大変なエネルギーと時間がかかります。でも何故か終わってみると「また一緒にやりたいな、、」と性懲りもなく思ってしまうのは「仕事だからパパっと効率よくキチンと片づけよう」というような、日本社会の常識とは正反対の思いと空気が彼の写真に対する姿勢の中にあるからなんだと思います。
何しろ最近一緒に仕事をしている人の中では圧倒的に強烈なインパクトのある人です。
どちらにしても、日本じゃなくてパリが性に合っている人だなあ、、。実はインドなんかも良いのかもしれないけど?
?山本さんが写真を撮っているフランスの本
「Desserts
et Vins」de Olivier Poussier
*Olivier Poussier 氏のデザートとワインの本です。
厚い豪華本です。AMAZON-FRANCE で購入できます。30.40 EUR
?2004年3月28日から4月3日まで青山のギャラリーで山本さんの2度目の個展があり、日本に来ていました。 |
モノクロ写真の作品はいつも静物画のように不思議な存在感を醸し出しています。デザイナーから始まった人だから「写真を撮る人」というより、やはり「絵を描く人」なんだろうな、と思います。
オープニングのパーティでは得意(?)のサックスを披露してくれましたが、ご近所からは苦情が来たそうです。フォトグラファーのくせに「カメラは持ってこなくても、サックスだけは忘れない」という辺りが普通じゃなくて良いなあ〜、と思うのです。
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