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●小松 誠さん (Mr.Makoto Komatsu) - 006

小松誠さんは東京都出身のクラフトデザイナーです。クラフトや陶芸に興味があれば小松誠さんの名前をご存じの方のほうが多いかも知れませんが、もし知らなかったとしても、写真にある「しわ」の器は見たことがあるのではないでしょうか?この“CRINKLE-クリンクル”という「しわ」のシリーズは、今から30年近くも前、1975年に発表された、小松さんの代表作なのです。

※「最近の出来事」の中で小松誠さんが教授をなさっている、武蔵野美術大学の陶磁器講座のお話をしています!

 

当時まだ武蔵美の学生だった私は「美術手帳」か何かの紙面でこの“クリンクル”を見て、強烈なインパクトを受けた事を今でも覚えています。(もちろん当時は小松誠さんといえば「雲の上の大作家」で、今のように普通にお話できるようになるとは思ってもみませんでしたが、、)

小松さんは武蔵野美術短期大学の工芸デザイン学科で陶磁器を専攻し、卒業後同研究室に勤務したのち、スウェーデンのGustavsberg 製陶所のデザイン室で3年ほど仕事をしました。
帰国後、埼玉県行田市に独立工房を作り、現在に至るまで制作活動を続けているのですが、その間には、日本国内はもちろん、アメリカやイタリア、スペイン、スイスなど世界各国のプロダクトデザイン展や陶芸展に出品し、また当然といえば当然ですが、多くの賞も受賞しています。

何しろ、「パブリック・コレクション」としてはニューヨーク近代美術館(MOMA)にクリンクルシリーズの作品をはじめとして10点が入っています。
そのほか、イギリスのヴィクトリア&アルバート美術館、カナダのモントリオール装飾美術館、イタリアのファエンツァ国際陶芸美術館、スイスのローザンヌ装飾美術館、岐阜県現代陶芸美術館など多くの美術館に「パブリック・コレクション」として選ばれた小松さんの作品は数十点にもなるのです。

こういう輝かしい経歴を説明すると、何だか近寄りがたい人のような感じがしますが、実際の小松誠さんはとても気さくで優しい方です。

1999年から武蔵野美術大学の工芸工業デザイン学科の教授をなさっていて、陶磁器講座の授業には私もたまに伺うのですが、若い学生達(何故か女性が多いのは小松先生の人気のせい???)に囲まれた小松さんの授業は、何だかとても和気あいあいとした雰囲気です。

とはいえ、磁器の肌も美しく、繊細な仕上がりで研ぎ澄まされたフォルムの小松さんの作品の数々を見ていると、やはり「相当に完璧主義で自分に厳しく、繊細な人に違いない」と確信してしまいます。
小松さんのホームページがあり、そこに書かれている下の文を読むと小松さんの物作りの考え方が良くわかります。
 

Crinkle series1997
 
Ceratium 1999
 
Kuu series 2002

 

*小松誠さんのホームページより
  [私の物作りの姿勢]
私の物作りの姿勢は、日常の家庭生活や社会生活を、快適な環境にすることを目的としています。
机の上やパソコンの画面上でデザインをするのではなく、手造りや量産にかかわらず、
あくまでも素材を手にして試作した実物を作りながら考えてゆきます。
そして漠然とした、誰にでも良い物というよりも、まず私自身が本当に欲しい物であるかどうかを、くり返し問いかける事にしています。(小松 誠) 

?小松誠さんのホームページアドレスです。
 近年の活動や様々な作品、そしてそれぞれに関しての作り方、
 考え方なども知ることの出来る、充実したサイトです。

 http://www.makoto-komatsu.com

 
 
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